『また退院できるかな』
4年前の2019年12月4日は晴れで16℃の水曜日、母が最後の入院をして24日目、私は午後6時55分に母の病室に行きました。
11月24日の夕方から28日の早朝まで4日間、夜間母の付き添いをしていましたが、心配だったパニック障害の症状はほとんど治まりました。
そのため、28日以後は普通の面会時間に行くことにしていて、この日も午後7時前に行くことになりました。
前日の母は声を掛けると瞬きで反応してくれましたが身体は動かず、ずっと寝ているので時計代わりが必要なくなったこともありました。
ただ同時に、母の状態が良化することはほとんど考えられなくなり、気分的に病院に足が向きにくくなってきたことも事実でした。
前日は心電図に余計な波形が増えていたため、母の状況が日毎に悪化しているように感じられて、この日も心配しながら病室に入りました。
この日の母はやや左側を下にして珍しくほぼ仰向けで寝ていましたが、今思えばこの頃は看護師さんが姿勢を決めていたのかもしれません。
母の耳元に声を掛けると、閉じたままの瞼の中で目が何回かキョロキョロと動いていましたが、身体を動かすことはありませんでした。
その瞼や顎の下や顔全体が、まだいくらかむくんでいるように見えました。
また、布団の上に出していた右腕が手首の上の辺りまでむくんでいて、顔のむくみよりも気になりました。
血圧が珍しく158/68と表示されていて、酸素量も93で安定していたので、この数値だけ見れば前日よりも良化している気がしました。
これで穏やかな表情で寝ている母の顔や腕からむくみが取れれば『また退院できるかな』と、一瞬だけ夢を持った日だったように思います。
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