暖かい部屋
このところ母が86歳の1月に持病が悪化して、クリニックから総合病院を紹介された時のことを記しています。
当時住んでいたおよそ築50年の一軒家は隙間風が入ってとても寒く、その環境が母の持病を更に悪化させていたようでした。
そのため私は叔母と一緒に、母を以前から借りていたマンションに連れて行くことにしました。
それは、いよいよ新しい病院に行くという前日のことで、その日の夜をそのマンションで過ごそうと考えたのでした。
実際、そのマンションは南向きで日当たりが良く、暖かいことを皆知っていました。
そして自動車でそのマンションに着くと、叔母と私が母の両脇を抱えて部屋に連れて行きました。
そんな状態で部屋に入った母はすぐにトイレに入り、しばらくして「たくさん出た」と笑顔で言いながらトイレから出てきました。
その時の母の表情はとても印象的でしたが、それ以上に私には顔のむくみが良くなった感じがしました。
そんな印象は叔母も抱いたようで、母と二人で賑やかに話し始めました。
それまで寒い家にいた時の母とは異なり、笑顔に溢れた明るい表情で話も弾んでいるようでした。
とても寒い部屋にいてトイレを我慢していたのが、暖かい部屋で代謝が良くなるとともに、気分も乗ってきたように見えました。
それまで寒い家が当たり前に思っていましたが、この時ほど住環境の大切さを感じたことはありませんでした。
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