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2024年6月 5日 (水)

『まぁ良かったかな』

2018年7月に施設に入所した母は、11月にむくみが酷くなって病院に入院することになりました。

利尿剤の点滴でむくみはすぐに治まりましたが、検査の結果は心不全と診断されました。

医師の説明によると、母の場合はおそらく老化が原因で、心臓の弁膜の働きが良くないということでした。

治療方法としては、若ければ手術をするしかありませんが母の場合は高齢者なので、医師は「このまま寿命を待つのかな」と話していました。

ただ心不全の状態としては、まだそれほど悪くはないとも話してくれました。

この説明を聞いて、私は母にそのまま伝えることはできませんでした。

「老化によって、心臓の働きが衰えてきたらしい」と、当たり障りのない感じで伝えただけでした。

もちろん心臓の手術のことなど話題にもしませんでした。

それは一つには、高齢者の母が心臓の手術を受けることができるのか、私にも分からなかったこともあります。

そして最大の理由は、母が手術を希望することはないだろうと、思っていたからです。

こういう状況が、母が亡くなるほぼ1年前に起きていました。

つまり母の心臓はこの後1年の寿命だったわけですが、今ではこの時の判断は『まぁ良かったかな』という気がしています。

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