「子供たちを抱きしめた」
母が施設に入所している時に、子供たちが来てくれた日がありました。
母の話では、おそらく近所の幼稚園児たちが歌を唄ったり踊ったりしてくれたとのことでした。
その日は私が面会に行った時、母がいかにも体調の良さそうな笑顔で「子供たちが来た」と教えてくれました。
そしてこの日の面会中、母は笑顔を絶やすことなく子供たちの話をしてくれました。
母はあまりはしゃいだりするタイプではないのですが、この日は弾むような話しぶりでした。
まず母は「子供たちの演技を見て、感動した」と言いました。
そして「みんなが子供たちを抱きしめていた」と笑っていました。
「私は普段はそんなことはしないけれど」と言いながら、「皆のように私も『ありがとう』と言いながら抱きしめた」と話していました。
「子供たちは無表情だった」と、母はいくらか照れくさそうにしていましたが、本当に楽しかったという表情をしていました。
そんな話を母から聞いて、この日は周囲の高齢者の皆さんの表情もいつもよりも明るいように感じました。
私が知る限りでは、子供たちが来てくれたのはこの日だけでしたが、母だけでなく全ての人が楽しんだ一日だったように思います。
この日のことも、私が母の施設での生活を高く評価している点の一つです。
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