薬からの解放
4年前の2019年12月18日は曇りで16℃の水曜日、母が最後の入院をして38日目、この日は午後7時5分頃に面会に行きました。
前日の母は脈拍が80~90の間を忙しく動いて、少しハァハァと息をしていましたが前々日ほどではありませんでした。
ただ、なんとなく祭りの後の余韻のような感じがして、後は終わりを迎えるだけなのかなどと、さすがの私も諦めが漂い始めていました。
前々日の状況を見てからは、いつ病院から電話が来るかと不安を抱えながら日々を過ごしていました。
それでも、この日も病院からは何も連絡が無いので、なかなか病院に向きづらい重い脚を引きずるように母の面会に行きました。
いつものように母の状況を心配しながら病室に入ると、母は仰向けで顔を右側に向けて寝息はとても静かでした。
この日も脈拍は80~120の間で乱高下している感じで、心電図にもいろいろな波形が現れていました。
気がつくと利尿剤の点滴が無くなっていて、そのためか全体的にむくみが多少良化しているように見えました。
後日受けた説明では、利尿剤は血圧を下げるので外したということで、とうとう母も高血圧の心配をする必要がなくなったということでした。
私が母の薬を管理していた頃には10種類程度を服用していましたが、いよいよこの状況になって母は薬から解放されました。
帰りに「息子さん帰るよ、また来るね」と母の耳元に声を掛けると、反応してくれたのか酸素量が78まで下がりアラームが鳴りました。
そして最後に、お別れの挨拶として母の顔と腕に触れると、その身体は相変わらずとても温かいままでした。
« 発作の翌日 | トップページ | いつまでもこのままで »
コメント