母が母では無くなった
4年前の2019年12月21日は曇りで10℃の土曜日、前日母は最後の入院をして40日目に亡くなりました。
前日の夜は、母の遺体とともに父の葬儀を執り行ってくれた葬儀屋さんに移動しました。
そこで通夜や告別式の打ち合わせをして、私が自宅に戻ったのは真夜中になっていました。
そして、この日は午後2時に納棺の儀を行うということで葬儀屋さんに行くと、母の遺体は2階の和室に移されていました。
私はここ一週間ほどで母がとても痩せたと感じていて、そのためか改めて見る母の顔はかなりシワが目立っていました。
元々ふくよかだった母の顔は年齢の割には若く見えていたと思いますが、痩せたために急激に年を取ったように見えました。
そして、納棺師が母にお化粧を施して唇の赤が強調されるようになると、私には母の顔が別人のように感じられました。
そういえば、口紅をさした母の顔を見るのはいつ以来かと考えましたが、その答えは『かなり前』としか思い出せませんでした。
その後、履いていなかった靴下を履かせて手の指に触れると、生前の温かい母ではなく、すっかり冷たくなっていました。
それから納棺をするときには母の背中に手を触れましたが、この時も母の身体が小さくなってしまったことが分かりました。
納棺の儀は、小さく痩せてお化粧をした冷たい母が棺に収って終了しました。
この時の私の気持ちとしては、母が亡くなって悲しいというよりも、母が母では無くなってしまったという感覚だったような気がします。
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