切迫した事態
4年前の2019年12月16日は晴れで13℃の月曜日、母が最後の入院をして36日目、この日は午後7時頃に面会に行きました。
前日の母は、私が一番お似合いだと思っている緑色の帽子を被って静かに寝息を立てていました。
その母の顔はこのところ、むくみが取れてスッキリしているというよりも、かなり痩せてきたように見えてシワが目立ち始めていました。
そして最も心配なのが心電図の波形で、ここ数日は悪化のスピードが速くなってきていて、こちらは不安が増大してきました。
そのため、この日も母の状況を心配しながら病室に入ると、仰向けに寝た母は大きく口を開けて「ハァハァ」と呼吸をしていました。
どのくらいこの状況が続いているのかは分かりませんが、まるでゴール間近のマラソンランナーのように激しく息をしていました。
計器を見ると脈拍が100~170の間を急激に上下していて、なおかつ一時たりとも安定していない上に、心電図は更に悪化していました。
私は『何が起きたのか』と考えながら、主治医がかつて話していた「いつ不整脈が起きても不思議ではない」とは、このことかと思いました。
いずれにしても前日まではしばらくの間スヤスヤと眠っていたことを思うと、事態はいよいよ切迫してきたと思わざるを得ませんでした。
ただ、どんなに母が激しく呼吸をしていて心電図が不安定でも、私にできることは何もありません。
逆にこれからは、いつ病院から呼び出しが来てもおかしくなくなったと感じ、この日はそのまま帰宅することにしました。
それでも救いだったのは、荒い呼吸をしているにもかかわらず、鎮静剤の効果か母の表情が全く苦しそうではなかったことでした。
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