最後に見た私の姿
4年前の2019年11月30日は晴れで12℃の土曜日、母が最後の入院をして20日目、私は午後6時40分に母の病室に行きました。
24日の夕方から28日の早朝まで、4日続けて夜間母の付き添いをしていましたが、心配だったパニック障害の症状はほとんど治まりました。
そのため、28日以後は普通の面会時間に行くことにしていて、この日も午後6時過ぎに行くことにしました。
この頃の母は既に食事を取ることもなく、ずっとベッドに横たわっていたので、時計代わりになる必要もないだろうという判断でした。
この日の母は右側を下にして寝ていて、やや腫れた瞼の状態は前日までと変わらないように見えました。
ベッドの周囲の計器を見ると、心電図はそれほど悪く無さそうでしたが、脈拍は75、血圧が210/90と表示されていました。
「息子さん来ましたよ」と声を掛けると、母が目を開けたので手に触れると「冷たい」と、元気なころと同じような反応をしてくれました。
カチカチに乾いた唇を拭いてあげると喜んでくれて、開けた目も見えているようでした。
珍しく瞼が両方開いたのは、むくみが多少良化したからかと思い腕に触れてみると、気のせいか少し細くなったようにも感じました。
ただ、点滴の量が減らされた様子もあって、むくみの良化はその影響のような気もしました。
会話の中で母は、朦朧とする意識の中でも「大丈夫」と笑い、私の「また明日来ます」という言葉に手を振るような仕草をしてくれました。
この日以降、私と一緒の時に母の瞼が開いたことは無かったので、もし目が見えていれば、母が最後に見た私の姿だったことになります。
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