絶えない笑顔
4年前の2019年7月27日は晴れで31℃の土曜日、母が7月15日に入院して13日目、午後4時5分ころ面会に行きました。
母は右側を下にして出入り口側を向いて横になっていましたが、目は開けていてラジオを聴いていました。
挨拶代わりの母の言葉は「ラジオがすぐ消える」とのことで、電池を交換してあげると良く聞こえるようになりました。
ラジオが落ち着いた後に母が話したのは「お風呂に入った」ということでした。
いよいよ月曜日に迫った退院の準備でしょうか、入浴してパジャマも着替えてサッパリした表情をしていました。
そして周囲を見ると、前日まで着けていた心電図や酸素計のコードもなくなっていてスッキリしていました。
ついに母は積極的な治療が必要な病人ではなくなって『退院を待つ元気なおばあさん』になったようでした。
本人も「今日も車椅子でトイレに行って、帰りは自分で運転して戻って来た」と元気さを強調していました。
そんな中でもショックなこともあったそうで、それは浴室の鏡で自分の身体を見たときだということでした。
その時の様子を母は「細くて婆さんみたいな身体で、シワだらけだ」と思い出しながら笑っていました。
自虐的なことを言いながらも笑顔が絶えず、顔色も良く元気な声で話す母は、退院後の準備もすっかり出来ているように思いました。
この日の母の笑顔は、今でも忘れることができません。
2019年7月27日
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