桜の中の退院前日
4年前の2019年4月4日は晴れて17℃の木曜日、母が3月7日に入院して29日目、午後3時45分ころ面会に行きました。
この日の母はベッドを半ば起こして手にラジオを持ちながら、イヤホンを左の耳に入れていました。
「今日もそろそろ来る頃だと思った」と言っていて、ラジオを聴きながら私を待っていてくれたようでした。
ただ、イヤホンの調子が良くないとのことで、イヤホンとついでに電池を交換してあげました。
この日はずっとベッドにいて、ずっとラジオを聴いていたということでした。
窓際のベッドなのでラジオの受信状況は良いそうで、前日も巨人が勝って一人で喜んでいたと言っていました。
この日の母も元気で饒舌でしたが、いよいよ退院が翌日に迫って不安も口にしていました。
例えば、ベッドの中で脚を動かしてみた時に「伸ばしたときに膝の裏が痛かった」と少し顔をしかめていました。
それでも気持ちはすでに施設に移っているのか、いろいろ思い出しながらトイレの使い方を私に教えてくれました。
ほぼ一ヶ月ベッドの中にいたので、焦ること無く以前の調子を取り戻してくれればいいなと、私は思いました。
「明日施設に戻るときに、少し遠回りしてもらって桜を見るといいよ」と私が言うと、母は笑顔で頷いていました。
桜はそろそろ散り始めていましたが、なんとか花が残っているうちに退院することができて、母も嬉しそうな表情をしていました。
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