右腕の掻き傷
4年前の2019年1月18日は晴れて10℃の金曜日、母が施設に再入所して54日目、午後4時5分ころ面会に行きました。
母は食堂のいつもの場所にいて「久しぶりに9階の面会室に行って話しましょう」ということになりました。
9階ではカーテンが開けられていたので西日が部屋の奥まで射しこんでいて、どこにいても眩しい感じがしました。
日差しの勢いがすごいので夕景を楽しむこともできず、日陰になっている場所を選んで話をすることにしました。
母の話では、この日は特に催しもなく午前中にはタオル折り、午後はいつものように昼寝をして過ごしたそうでした。
ただ、昼寝の時もカーテンを閉めてあっても日差しが強く「暑くてよく眠れなかった」と言っていました。
久しぶりに面会室で母と向き合って話してみると、相変わらず体調が良さそうで声も元気なことが確認できました。
少し気になったのが、この時に着ていたハイネックの肌着の首の部分が伸びていたことでした。
もしかすると昼寝をしながら首から手を入れて身体を掻いたのかと思ったので、私は母に尋ねてみました。
すると母が極まりが悪そうに頷いたので、見てみると胸から腕、特に右腕にかなり掻いたような跡がありました。
乾燥する日々が続いているために体中が痒いようで、あまり搔かないように伝えましたが、それはもちろん母も分かっていることでした。
この日は背中と脚だけでなく腕や胸にもクリームを塗ってあげましたが、この時は本当に加湿器が欲しくなりました。
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