「今朝はパンが出て驚いた」
4年前の2018年12月29日は晴れて10℃の土曜日、母が施設に再入所して34日目、午後4時5分ころ面会に行きました。
エレベーターを降りると母は食堂のいつもの場所にいで、話し掛けると「今朝は南側の窓で朝日を見た」と言っていました。
「南側には高い建物が多いね」と続ける母を連れて9階に行くと、こちらは西日が眩しい時間でした。
少し前の頃と比較してかなり日が長くなっていて、母も話をしながら日没の光景を楽しんでいました。
この日の話の内容として「今朝はパンが出て驚いた」と、母が笑顔で言ったのが印象的でした。
「パンは何か月ぶりだろう」と感慨深そうに言い「サンドイッチのような8枚切りくらいの薄いパンに何かが塗ってあった」ということでした。
ただ「味はよく分からなかった」と言いながらも「柔らかくておいしかった」と、喜んでいました。
母はウチで生活していた当時、朝食は毎日パンを食べていて、ガーリックペーストを塗ったトーストに紅茶が母のお気に入りでした。
それにしても、この日の母の表情を見ていると、母のパン好きは私が思っていた以上のようでした。
そんな話をしているうちに日没を迎え、前日同様に富士山のシルエットを見ることができました。
そして、この日も母の体調に問題はなく昼寝の後には皆で歌を唄ったそうで、それもあってかいつも以上に声も元気な感じがしました。
最後には翌日に来てくれる予定の姪に送る写真を撮ると、母はいい笑顔で手を振ってくれました。
2018年12月29日
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