「足湯だけやろうか?」
4年前の2018年5月16日は晴れた水曜日、母が退院して4日目になりました。
母は前夜、夢を見ていたようで、何回か割と大きな声で寝言を言っていました。
この日の母は朝の6時に起きてトイレに行きましたが、食事の準備が整う7時までラジオを聴きながら再び横になってもらいました。
退院後はラジオもそうですが、テレビでの大相撲やプロ野球中継にもほとんど興味を示さなくなっていました。
ただ、この日の朝は食後にケーブルテレビで『演歌チャンネル』を見せたところ、いつもよりは反応が良かったように見えました。
午前11時頃には、お昼にラーメンを食べることを提案した後、血圧と脈拍を測るとこの時の脈拍も46しかありませんでした。
やはり塩分、ミネラル不足が脳や心臓の働きを悪くしていたのでしょうか。
ただ私にとっても、塩分制限していた母の食事で塩分を増やすように言われても、なかなか悩ましいものがありました。
それでも母の好きなラーメンを作ったり、ご飯に漬物を付けるなど出来る範囲で本当に少しづつ摂取量は増えていたと思います。
そしてこの日は午後8時頃、テレビの前で居眠りをしていた母に「足湯だけやろうか?」と尋ねてみました。
入院前は恒例になっていた清拭を退院後はしていなかったので、この日は久しぶりに足湯だけでもしてあげようと思いました。
母の反応はほとんどありませんでしたが、足を温めてあげると気持ちが良かったのか、いつもより大きな呼吸で眠っているように見えました。
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