久々の噛み合った会話
4年前の2018年5月31日は曇りのち雨の木曜日、母が入院して8日目、午後3時30分ころ母の面会に行きました。
前日は突然母が上げた左手を私が握ると母が握り返してくれるなど、意識と気持ちはしっかりしてきた印象がありました。
この日の母の調子はどうだろうかと心配しながら病室に行くと、母はタオルケットを体全体に掛けて仰向けに寝ていました。
しばらく私が左手を握っていると、母が何か声を出したのでよく聞いてみると「水が飲みたい」ということでした。
看護師さんが持ってきた、とろみのついたお茶のような飲み物を母は飲もうとしましたが、うまく飲むことができませんでした。
まず目が開かないのと、カップを持っている腕が震えてしまうので、ストローを上手く口に入れることができなかったのでした。
看護師さんの話によると、やはりあまり食べていないようで、そのためもあってか身体を上手く動かせないようでした。
その後病室に来た主治医も、二日前には完食していると言っていましたが「あまり食べないんです」と現在の母の状況を話していました。
ただ、この日も精神的には安定していて「明日からは6月だよ」と私が言うと、母は「そう、早いねぇ」と、か細い声で答えてくれました。
母との嚙み合った会話は久しぶりで、おそらく骨折入院中の頃以来だったと思います。
このころの私は、母の不調の大きな原因が精神的なものだと考えていましたが、今振り返ると体力的な問題も大きかったのでしょう。
特にこのころは食べたり食べなかったりが日替わりで、体力や栄養状態は母の人生の中でも最悪だったのではないかと思います。
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