「気持ちが前向きです」
私の母は90歳の時に足を骨折して入院し、生まれて初めての手術をしました。
そして手術後の入院中に精神的に不安定な様子に見えたため、私が主治医にお願いして早めに退院をしました。
どこかイライラしている感じがして、認知も怪しくなってきたように思ったからでした。
ところが帰宅しても回復するどころか、精神面だけでなく体力的にも落ちてきて、2週間後に再度入院することになりました。
この時は意識不明で入院しましたが、今度は意識を取り戻すとすっかり元気になり、40日後に施設に入所することになりました。
何故、母があれほど元気になったのか今でも分かりませんが、本当に夢のようでした。
生涯で一番陽気なのではないかと思える母は、この後1年半ほど施設での生活を楽しんでくれました。
私がこのブログを始めたのは、この時期があって母と楽しいやり取りができたことがきっかけです。
そしてこの経験から、介護生活の中で重視されるべきものの一つが介護される人の精神状態だと確信しています。
母は最初の入院では、気落ちしているのかリハビリにも消極的だったと、担当の先生が話していました。
ところが二度目の入院時は、「気持ちが前向きです」と同じ先生が言ってくれました。
母が神妙な表情で立ち上がり、両手で手すりを掴みながら歩きだした時、私は感動して涙が出そうになりました。
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