経済的な行き詰まり
昨日は埼玉県ふじみ野市で起きた事件を元に容疑者の精神状態から、自宅での介護は危険と背中合わせだと記しました。
その他に自分の経験から重要なものとして、経済的な問題が大きいと感じます。
それは、介護が大変だから精神的に参ってしまうとともに、経済的な心配も参ってしまう原因の一つだろうということです。
私の場合で言えば、築50年になる旧家から新しい環境を選ぶときに重視したのは母の体調と家賃でした。
母の体調を考えれば日当たりが良いのは外せませんし、そのためには多少高い家賃もやむを得ないことでした。
当時は私も仕事をしていましたし母には年金がありましたので、その中で負担ができる家賃の部屋を選びました。
その後、母の介護度が上がり、私はいわゆる介護離職をして一時期は無収入になりました。
ところが、母が入院したり施設に入ったりすると、まずは部屋が一つ余ってしまいました。
そして母が亡くなると、当然母の年金が終わってしまうので、家賃は全て私が負担しなければならなくなりました。
つまり、介護生活の終了とともに家賃をはじめとする経済的な問題が悩ましく現れてきます。
この事件の容疑者のことは分かりませんが、母親の年金の問題は彼の頭にはあったと思います。
そのように考えると、経済的な行き詰まりもこの事件の背景の一つだったのではないかという気がします。
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