「水を飲みたい」
2年前の2019年11月26日は火曜日、曇りで9℃という寒い日、母の付き添いも3日目になりました。
前日から鎮静剤の点滴も始まり、今後どうなっていくのかという不安の中、母の状況はあまり変化がありませんでした。
前日の夕方からこの日の朝までの付き添いでは、パニック障害の症状がずっと続いていました。
母はほとんどの時間ベッドに横になって眠っていましたが、1~2時間ごとに目を覚ますと体に力が入ってしまいました。
ベッドの柵を力強く掴むと「苦しい」と言いながら起きようとします。
その手を握って「大丈夫だよ」と言ってあげるのが付き添いである私たちのほとんど唯一の仕事でした。
この日も夕方に再び行って姉と交代しましたが、むくみの状態などはほとんど変わっていないように見えました。
ただ、瞼の腫れがまた悪化しているように感じましたが、もしかすると寝ながら泣いていたのかもしれません。
鎮静剤もまだ2日目で、精神状態も不安定な様子でした。
この日の夜もまだ目が覚めると、身体の周囲のコードやカテーテルを力一杯握りしめて引きちぎろうとすることが何度かありました。
この夜、午後11時頃「水を飲みたい」というので、とろみのついたお茶が入ったカップを持ってストローで飲ませてあげました。
印象的だったのが、その時に母がお茶を飲んだ力強さで、それは一気に全部飲んでしまいそうな勢いで、その感触は今でも私の手に残っています。
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