一問足りない世論調査
大連立騒ぎが一段落した後の先週末に行われた世論調査が発表されました。
世論調査がどこまで信用できるのか、という疑問はありますが、ある程度の傾向は分かると思います。
いくつか発表されている中から、分かりやすい産経新聞のものを引用します。
内閣支持率41・1%に急落 世論調査
産経新聞社がFNN(フジニュースネットワーク)と合同で10、11の両日実施した「政治に関する世論調査」で、福田康夫内閣の支持率は41・1%に急落、前回(9月26、27両日実施)の55・3%から14・2ポイント下げ、不支持の40・3%とほぼ同水準となった。民主党の小沢一郎代表との党首会談で話し合われた「大連立」への批判のほか、衆院で与党、参院で野党が過半数を占める「ねじれ国会」の打開策や首相独自の政策を明確に打ち出せていないことなどが影響したとみられる。
党首会談で話し合われた自民、民主両党の大連立構想には60・5%が反対し、賛成の26・8%を大きく上回った。ただ、党首会談そのものの実現を評価する人は68・4%と多かった。自民、民主両党間の政策協議の実施についても90・9%が賛成しており、ねじれ国会でも、必要な政策については与野党が協議して推進することを望む声が強いことを示した。
一方、その後の小沢氏の辞意表明、撤回という一連の言動については「理解できない」が67・1%に上ったものの、小沢氏の続投はよかったとする人が45・9%と反対の40・8%を上回り、小沢氏への期待の高さもうかがわせた。
政党支持率は、自民党が32・2%と前回の33・9%より1・7ポイント減、民主党も26・5%と前回の28・1%より1・6ポイント減で、それぞれわずかながら下げた。
[2007年11月12日11時48分 産経新聞]
福田内閣の支持率が落ちました。ご祝儀相場も終わり、支持されるようなことは何もしていませんから当然と言えます。
また、大連立構想については、6割が反対しています。
政党支持率はそれほど大きくは動きませんでした。
小沢氏の一連の言動に関しては、「理解できない」が多数ですが、続投については半数がよかったとしています。
マスコミは小沢氏と民主党の対応に、イメージダウンは避けられないと言っていました。
しかしながら、今回の調査結果を見ますと、それほど大きなダメージは受けていないようです。
11月8日の記事、政党は政権を目指すの中で「小沢氏の辞任表明、撤回は民主党の自作自演ではないかという説もある」と書きました。
というのも、小沢氏自身会見で、「2か月ほど前に大連立構想を聞いていた」と述べていますし、鳩山幹事長にも8月に持ちかけられていたというからです。
読売・渡辺会長、鳩山氏にも「大連立構想」持ちかけ
民主党の鳩山由紀夫幹事長は8日のテレビ番組で、小沢代表と福田首相の党首会談の「仲介者」が話題になった時、「私は読売新聞の渡辺主筆(から話があった)」と述べ、渡辺恒雄・読売新聞グループ本社会長から鳩山氏にも「大連立構想」が持ちかけられたことを明らかにした。
鳩山氏は出演後、記者団に「8月に渡辺主筆を中心とした懇談会で、ご自身から持論を伺った。私は『大連立で仲良くなって、選挙で敵になって戦うのは難しい』と否定的な見解を申し上げた」と説明した。
[2007年11月8日12時33分 asahi.com]
つまり、民主党も大連立構想を党首会談の前に知っていたのですから、さすがの民主党でも何らかの対策を予め考えていたとしても不思議ではないでしょう。
というよりも、何も考えずに党首会談に臨む方がおかしいです。
党首会談の後、大連立構想を党に持ち帰り、党として拒否をする。そして、小沢氏が党批判をして辞任を表明し、記者会見の場を設けて会談の内容を明かすとともに一部マスコミを批判し、その後、党が説得して代表に復帰する。
この一連の流れが筋書き通りであった可能性は高いのではないか、とも思えます。
民主党にしては事態の収拾が早かったですから。
いずれにしても、世論調査の結果を見ますと、この収拾策は悪くはなかったということです。
今回の世論調査には福田首相の説明責任に関する設問はありませんが、おそらく福田氏にきちんとした説明を求める国民の声は多いと思います。
それから、もう一問、今回の大連立騒動で欠かすことのできない重要な問題があります。。
それは渡邉恒雄氏に関するものです。
質問 渡邉恒雄氏を証人喚問すべきだと思いますか。
産経さん、一問抜けましたよ。
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