今度は信用できますか
9月21日の記事 使い道まで分かるわけがない の中で、2003年当時の福田官房長官と石破防衛庁長官の説明が怪しくなってきた、と書きました。
これについて、福田首相は本日の国会で当時の発言を撤回しました。
福田首相は10日午前の衆院予算委員会で、海上自衛隊が米艦船に給油した燃料のイラク作戦への「転用」疑惑に関連し、自らが小泉内閣の官房長官当時に説明した給油量が誤っていたことについて、「当時の発言には責任をもっているが、発言は間違えていた。(当時の防衛庁から)間違った情報を入手したことに原点があり、おわびする」と陳謝し、発言を撤回した。
福田氏はこの問題が国会などで取り上げられた03年5月、対イラク作戦に転用されていない根拠として、米軍への給油量が空母1日の消費量である20万ガロンしかなかったことを挙げていた。防衛省は今年9月下旬に給油量を約80万ガロンと訂正した。
[2007年10月10日13時22分 読売新聞]
当時の防衛庁からの情報が間違えていたと言っています。
当時の説明というのは、「キティホークはテロ特措法が前提とする対テロ活動にも従事していて、給油量は20万ガロンで瞬間的に消費してしまう量であり、イラク関係に使われることはあり得ない」というものでした。
この給油量を訂正するということです。
給油量が増えてもイラク戦争に使われなかったといえるかどうかについて、こちらは石破防衛相が答えています。
一方、石破防衛相は、「ときわ」の給油量80万ガロンについて、キティホーク以外の米艦船への補給量が含まれ、キティホーク自体には67万5000ガロンだったと説明。同空母は給油後にペルシャ湾に入ったが、米側が「(給油から)3日以内にすべて消費した」と回答していることを明らかにした。石破氏は「米側の説明は極めて合理的だ。燃料は(対テロ作戦の)『不朽の自由作戦』に使われたと考えられる」と述べた。
[2007年10月10日11時26分 asahi.com]
石破氏の説明では、給油量は20万ガロンから67万5000ガロンに増えたが、3日で使い切ったのでイラク戦争には使われなかったと言っています。
確かにイラク戦争に直接使われたことはないのかもしれません。
それでもキティホークに給油されていたことは事実です。
「テロとの戦い」「国際貢献」と言いながら、何処から、いくらで燃料を買っているのか公表しません。そして、どの艦船にどのくらい補給したのかもよく分かりません。
それでは本当に「テロとの戦い」「国際貢献」に適っているのかどうか国民も判断のしようがありません。
税金を使っているのですから、できる限りの情報を公開する必要があります。
福田首相は今日、国会で4年前の情報の誤りを認めました。
奇しくも4年前に発言したのも福田氏と石破氏だったわけですが、彼らに「前回の情報は間違っていたが、今回の情報は正しい」と言われても簡単には信用できません。
私のように、あまり政府の発表する情報を信用していない者は構いませんが、新しく福田内閣になり、期待している方々も一部にいらっしゃるようですから、嘘をついてそういう人を裏切るようなことをしてはいけません。
ところで、本当に今度は正しいの?
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