地方自治体が舛添氏を批判
9月29日の記事 コンビニの店員を出向させよう の中で、舛添厚労相の発言を取り上げました。国民年金保険料などの着服を防止するために、社会保険事務所の窓口では現金を扱わないようにする考えを表明したというものです。
もちろんこれで横領はできなくなりますが、こういう方法はいかがなものかと私は疑問に思ったのですが、舛添大臣の発言には、それとは別の角度からも疑問の声が上がっています。
年金保険料の横領問題で、舛添厚生労働相が先月29日のテレビ番組出演後、記者団に「市町村の窓口は信用ならない」と発言した。この発言に対し、鳥取県の倉吉市長が同30日、発言の「訂正」を申し入れたほか、1日には東京都の武蔵野市長が「看過できない」との抗議文を大臣あてに提出するなど、地方自治体から批判が相次いでいる。
舛添氏は番組の中で、社保庁職員と市区町村職員による過去の年金横領が153件、4億1321万円に達したとの調査結果を受け、社保庁の窓口での保険料徴収を廃止し、銀行振り込みなどに限定する意向を示した。現在、自治体の窓口での徴収は行われていないが、舛添氏は出演後、記者団に対し、「社保庁は信用ならない。市町村の窓口はもっと信用ならない」と話した。
これに対し、長谷川稔・倉吉市長は「鳥取県では過去にも(横領は)一件もない」と、舛添氏に抗議文を送付。邑上守正・武蔵野市長も「発言は、年金行政全体への不信感を増幅しかねない。日々、住民への対応に尽力している市町村職員の士気を著しく損なうものだ」と、発言の真意を説明するように求めた。
自治体の反発について舛添氏は1日、記者団に「目の前に現金があり、借金に追われていたら、とっちゃう。人間の弱さを前提にして(制度設計を)やった方がいい」と再反論した。
[2007年10月1日21時7分 asahi.com]
舛添大臣が飛ばしています。
「社保庁は信用ならない。市町村の窓口はもっと信用ならない。」こんなことまで言っていました。
大臣が信用できないと発言しているのですから、国民が市町村の窓口など信用するわけにはいきません。今後は一切利用しないようにしましょう‥‥‥そうはいきませんね。
これに対して、抗議する市長が現れました。過去に一件も横領のない自治体の長にしてみれば当然の抗議だと思います。
こういう場外乱闘も今後、楽しみです。
そもそも本当に過去の横領が153件だけだとすれば、数十年の業務の間、全国で1年にせいぜい3~4件に過ぎません。
もちろん、それもあってはならないことですが、1年間に数件の事件を取り上げて、全ての信用を傷つけるような発言をするのは、大臣としてどうでしょうか。
これこそいたずらに不安を煽る発言です。
保険料の横領はあってはならないことです。しかし、先日も書いたようにそれ自体は年金問題の枝葉の部分に過ぎません。
より問題なのは、今の年金制度が継続可能で信用できるのかということです。
舛添大臣の発言は、こういった根幹部分に触れたくないために枝葉の部分を強調しているように見えます。
それにしても、舛添氏の認識では「目の前に現金があり、借金に追われていたら、とっちゃう。」ということだそうです。
借金している人は皆、泥棒予備軍です。
舛添氏、凄すぎます。
国会での論戦が楽しみです。
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