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2007年8月 1日 (水)

民主350議席、自民89議席

今回の参議院選挙の結果に関しては、与党の自滅により民主党が勝ったのであって、民主党が積極的に支持されたわけではない、という評価が一般的なようです。
それとともに、民主党に政権担当能力はあるのか、などと言われています。

政権担当能力とは何かよく分からないのですが、今の自公政権にその能力があるとすれば、その程度の能力は十分にあるでしょう。
少なくとも今の政権よりは空気を読めると思います。まあ、安倍内閣よりは民意というものを理解しているでしょう。

私は昨日の記事で、選挙制度について書きました。昨日の毎日新聞に、それに関連した新聞記事がありましたので抜粋して引用します。

  ◇民主350議席、自民89議席

民主が350議席と大躍進、自民は89議席と大惨敗--。参院選比例代表で自民、民主両党が獲得した票数を衆院選の小選挙区、比例代表ブロックに割り当て、現段階で衆院選をやった場合の結果を予測してみたところ、こんな衝撃的な数字が浮かび上がった。

小泉純一郎前首相が郵政民営化一本に絞り、自民党に大勝をもたらした05年衆院選ですら獲得議席は296。今回の民主党の勝利が「小泉旋風」を上回る「台風」だったことがうかがえた。

自民、民主両党が300小選挙区すべてに候補を擁立したと仮定し、今回の比例代表で両党が全国の各市町村で獲得した票数を衆院の小選挙区、比例代表ブロックの両方に割り当てた。自民、公明両党の選挙協力などは無視し、自民、民主両党の票数だけで計算した。

その結果、民主党は小選挙区265、比例85、自民党は小選挙区34、比例55となった。

350議席という数字は過去、どの政党も獲得したことがない。自民党は05年のほか60年と86年にも300議席近くを獲得しているが、350には遠く及ばない。衆院の3分の2を超え、民主党が単独で憲法改正ができることにもなる。

(略)

実際の選挙では、参院比例代表の票数だけでのシミュレーションがそのまま結果に結びつくとは言えないがそれだけ今回、民主党が勢いがあったことを裏付ける数字ではある。
[7月31日 毎日新聞]


今回の比例区の票数をそのまま衆院選の結果として仮定した場合、民主党が350議席を獲得するということです。
あの郵政選挙で自民党が獲得したのが296議席です。それでも当時、かなりのショックを受けました。

それが今回は、国民が積極的に民主党を支持したわけでもないのに350議席も獲得してしまうとすれば、その選挙制度はそのままで良いのでしょうか。
私は選挙制度は早いうちにこのままで良いかどうか、考えておくべきだと思いますが、いかがでしょうか。


最後に、赤城農水大臣が更迭されました。辞表を提出したとのことですが、安倍首相に呼び出されたということですので、事実上の更迭です。
近く内閣を改造するというのに、今頃更迭する意味が良く分かりません。その上、国民に対する説明はなく、あくまで党内事情によるもののようです。
どうせ辞めさせるなら、選挙前にすればいいのに。

自民党惨敗の原因はいくつか考えられますが、私は赤城農水大臣の件はそれほど大きくなかったと思っています。(これがなくても同じくらい負けただろうということです)
しかし、安倍氏とその愉快な仲間たちはこれを最大の敗因と考えているようです。
そして、あくまで自分の政策は支持されていると言っています。

政策が間違っている
誰か教えてあげた方が良さそうです。

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