内閣に首相はいらない
参議院選挙で惨敗した後、安倍首相は「私には使命がある」「反省すべきは反省し」「政治に空白は許されない」等々、よく分からない理由で続投を決めました。
そして昨日、新しい内閣を発表しました。この間の約一ヵ月はまさしく政治の空白だと思うのですが、安倍首相はそんなことにはお構いなしです。
その上、彼はこの新しい内閣を自画自賛しているようです。
安倍晋三首相(52)は27日、改造内閣を発足させた。脱「お友達内閣」を目指し、派閥領袖やベテランを起用して重みを出したが、総裁選で安倍氏を支持した顔触れも多い「改造・お友達内閣」。安倍首相は「適材適所、強力な布陣」と胸を張ったが、森喜朗元首相(70)は「お友達内閣の年長さんや年中さんが残っている」と酷評、与野党の評判も散々だ。首相だけが悦に入ったKY(空気読めない)内閣は、波乱含みの船出だ。
「国民の厳しい声を受け止め、美しい国を再スタートさせるため内閣を改造した。適材適所、強力な布陣をつくった」。内閣改造を終え、記者会見した安倍首相は、参院選以降、疲労感漂わせてきた表情を久しぶりに明るくして、自画自賛した。「側近重用」「論功行賞人事」と批判された前内閣から「人心一新」を掲げ、夏休みも返上して考えた布陣。「失われた信頼を再び取り戻すため、新しい内閣のメンバーで全力で成果を挙げたい」と述べた。
町村信孝外相(62) ら派閥領袖3人を入閣、留任させ、「お友達」の象徴だった塩崎泰久前官房長官(56) に代わり与謝野馨前経済財政担当相(69) を官房長官に起用。鳩山邦夫法相(58) らベテランも配置し、「大人たち内閣」を印象付けた。しかし、初入閣の泉信也国家公安委員長(70)や、上川陽子少子化担当相(54)ら昨年秋の総裁選で安倍氏を支持した議員が多く、塩崎氏は去っても、盟友の渡辺喜美行革担当相(55)はしっかり留任。谷垣派は前回に次いで入閣ゼロ。「お友達感」は残った。
(後略)
[2007年8月28日 日刊スポーツ]
日刊スポーツによると、新しい内閣はKY内閣だそうです。
ただ、さすがに安倍首相です。自分で「人心一新」と言いながら5人も留任しています。
そして、派閥領袖クラスや大臣経験者で固めたこの内閣は、重厚だという評価もありますが、同時に古い自民党の香りがします。
一ヵ月も待てせておいてこれですか、という感じですね。
小泉前首相は、「誰が首相になってもこの国の首相はつとまる」という事を見事に証明してくれた。そして安倍首相は、「政府や内閣など不在でも日本はやっていける」事を目の前で証明しているのだ。
これは天木直人氏の言葉です。
私が今回の内閣を見て感じたのは、閣僚の方が首相より経験や知識が豊富で、おそらく答弁も上手なのではないかということです。
また、前回と今回の内閣を比較して、「お友達内閣」から「PTA内閣」へ、という声もあります。
私の勝手な想像ですが、安倍首相はこの内閣で、「内閣に首相はいらない」事を証明しようとしているのではないでしょうか。
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