返せば済むのが特権階級
駅の改札で駅員が切符を切っている。昔懐かしい風景ですが、今では改札もほとんど自動になりました。そのため、以前と比べて不正乗車もかなり減ったと思います。
それでも悪い奴というのはいろいろな手を使うものです。
警察手帳を使ってJR線に不正乗車していた埼玉県警警備部の男性警部補(50)が、戒告の懲戒処分を受けていたことが22日、分かった。
県警監察官室によると、警部補は2005年夏ごろから月に数回、県内にある自宅の最寄り駅から一区間分の切符を買って電車に乗り、降車駅では警察手帳を見せて改札を出ていた。
今年5月に駅から相談を受けて同室が捜査、6月1日に不正乗車を確認した。警部補は「安易な気持ちで使ってしまった」と話し、不正使用分の運賃は支払ったという。詐欺容疑での立件を見送り、公表もしなかった理由について同室は「JR側から被害届が出ていない。業務上の事案でないものは発表しない規定だ」と説明している。
[2007年8月22日 読売新聞 夕刊]
ほぼ2年間、埼玉県警の警部補が出口で警察手帳を見せて、キセルをしていました。
バレたので運賃を支払いました。
被害届が出ていないので詐欺にならないらしいです。
その上、処分は戒告だけですから、この人は警部補を続けるのでしょう。
「バレたら金を払えばいい」というのでは、警察はいりません。
埼玉県警、大丈夫でしょうか。少なくとも今後キセルは取り締まれませんね。
なお記事中にはありませんが、この件が明るみに出たのは、埼玉県警が自ら発表したのではなく、毎日新聞の情報公開請求によるものだそうです。
一方では、政治献金を返した人もいます。
冬柴国土交通相の資金管理団体「冬柴政経懇話会」と、冬柴氏が代表の「公明党衆議院小選挙区兵庫第8総支部」が、大阪府枚方市の官製談合事件で、社長が逮捕された兵庫県西宮市の建設会社側から、計30万円の献金を受けていたことがわかった。冬柴氏側は全額を返還し、政治資金収支報告書を修正したという。
冬柴氏の事務所によると、同懇話会は社長名義で2005年、 06年に計20万円、同支部は03年に同社名義で10万円の献金を受けた。しかし、社長が競売入札妨害容疑で逮捕された直後の今年6月4日に、全額を返還した。
同事務所は「不正の疑いがある企業からの献金を受け取ることはできない」と説明している。
[2007年8月23日 読売新聞]
私は企業・団体献金を違法とすべきだと思っていますが、今のところ合法ですから献金を受けることは問題ありません。
それでも国土交通大臣が建設会社から献金を受けるのは、賄賂と疑われても仕方ないのではないでしょうか。少なくとも私はそう思います。
それはともかく、今回の献金は返したようですが、その理由は「不正の疑いがある企業」からの献金だからだ、ということだそうです。
個人的にはこれは返す必要はないと思います。
何かあったら返すようなお金は、受け取らなければいいわけで。
もらえるお金は何でも受け取っておいて、状況が危なくなったら返す。
それで最初からなかったことに‥‥なるのか?
問題が発覚したら返せばいい。
お気楽な人たちです。
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