組織選挙の行く末は
公明党や共産党は組織政党と言われます。このような政党の行う選挙は当然、組織選挙ということになります。
自民党や民主党は組織政党とは言われませんが、候補者によっては組織選挙を行う人もいます。
特定の業界や利益集団を代表して立候補し、当選後はその団体へ予算を持ち帰ったり、業界寄りの法律を作る。いわゆる族議員です。
そういう議員を作るために業界や各種の団体が活躍したのが旧来の自民党型選挙です。
いわゆる小泉改革後は、緊縮財政の中で公共事業が削減され、族議員の活躍する余地が減ってきた上に、業界や団体に回る予算も減ったため、以前は選挙に協力していた組織の多くが弱体化し、今回の参議院選挙ではそういった組織を当てにしていた候補者ほど苦戦したようです。
そもそも自民党とは、族議員が与党であることを利用して、各種団体に利益を配分することで生きながらえてきた政党だと、私は認識しています。
もちろん族議員以外の議員もいるでしょうが。
つまり、自民党の基盤をぶち壊したのが小泉改革であり、それを継続する安倍首相は自滅路線を進んでいることになります。
しかし、族議員にとっては自民党が与党でなければ自分自身の存在価値がなくなりますから、何が何でも政権の座にしがみつくわけです。
そういうことから、私は自民党は野党に転落すれば自然消滅する政党だと思っています。
ただ、族議員たちは与党であれば良いのですから、政党を移ればいいのかもしれません。
今回の参議院選挙で当選した議員の任期は6年です。その間に衆議院選挙が1~2回行われます。政権交代の可能性が十分にありますし、自民党が野党になることも考えられます。
元自衛官「ヒゲの隊長」こと佐藤正久氏が今回自民党の比例区で当選しました。組織選挙と言いますか、自衛隊からの支持もあり圧倒的早さで当確が打たれました。
いわば防衛族議員というのか、自衛隊代表の議員です。
私が考えるように彼の任期中に政権交代があり、自民党が野党になった場合、その時の政府与党が提出する法案に彼は反対票を入れるのでしょうか。
自衛隊代表が政府の法案に反対する。
これは問題ないのですか。
そもそも自衛隊を代表し組織選挙をするならば、特定の政党から立候補するのは、まずかったと思います。
自民党が野党になったらどうするのでしょうか、彼は。
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コメント
はじめまして、うなってしまいました。このブログ 冷静な語り口と視点、論点、感情を抑えながら痛烈に矛盾を突き上げる。 その観察力と洞察力は、素人ではないですね。
勉強になりました。
投稿: カブ | 2007年8月22日 (水) 04時54分
カブ様
はじめまして。コメントありがとうございます。
私は生来のひねくれ者で、いつも少数派ですから、多くの方とは多少視点が違うのかもしれません。こんなブログでよろしければ、これからもよろしくお願い致します。
投稿: もそもそ | 2007年8月23日 (木) 16時37分