政権与党であることの重さ
安倍首相は昨日、新潟県中越沖地震の発生直後に九州での遊説をキャンセルして、午後には、ヘリで被災地に向かいました。いつになく政府の初動が早かったということです。首相がそんなに急いで現地に入るべきかどうか疑問もありますが、できるだけ早く行動することは悪いことではないでしょう。
それでもやはり現地でも、参議院選挙前だから選挙対策のパフォーマンスだろう、という見方をされているようです。何でも選挙がらみと思われるのは、気の毒なのか見透かされているのか分かりませんが、その評価は今後の対策の内容が決めるものだと思います。
一方、本日の読売新聞の記事によりますと、
自民党の中川幹事長は昨日、青森県十和田市での演説で、「今度の台風、地震で、(国民の)命と財産を守る責任政党として、あらゆる対策で皆さんを守る。我々(政府・与党)にしかできない」と力を込めた。年金問題などで苦戦を予想される中、災害対応で風向きが変わることへの期待を感じ取る向きもあった。
中川幹事長の発言自体は、その通りです。災害にしろ年金問題にしろ、具体的な対策は政府・与党にしかできません。
逆に言えば、政権与党であるということはそれだけの重みがあり、責任があるということです。
「野党は口だけ、我々は責任政党だ」というのは、確かにその通りなのです。
ただ、中川幹事長が言いたいのは「だから、選挙では自民党に入れなさい」ということなのでしょう。その点に関しては、賛成することはできません。
災害対策は、誰の内閣だろうとその時の政府がしっかり対応するのが当然です。
別にそれが安倍内閣である必要はないのです。
それを決めるのは国民であるはずです。
今日は最後に 元衆議院議員 白川勝彦氏のブログ より一部を紹介します。
安倍首相の視察について、くどくどと批判するつもりはない。安倍首相に危機管理能力がないことは、年金記録問題をみただけでもう明らかだからである。私がいいたいことは、「為政者は、自然現象を含めて戦々兢々として薄氷を踏む思いで事に臨まなければならない」ということである。国政を担当するということは、もっと厳かなことなのである。安倍首相とその側近たちには、この根本が分かっていないのである。この基本精神を自公“合体”政権がもっていないことを、国民はもう見抜きはじめている。安倍首相や自民党・公明党幹部が多々弁ずれば弁ずるほど、多くの国民がこのことを感じている。まさに「巧言令色は、鮮ないかな仁」である。こういう連中が政権を担当していることに、私は嫌悪感をもっている。もう終りにしたいものである。
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