質・量ともに十分な情報公開を
情報公開の重要性については以前から取り上げています。(関連記事 情報公開は民主主義の前提)
民主主義国というからには、国民に対して情報が公開される必要があります。
もちろん公開されるだけでは十分ではなく、その質と量も問われます。
9月28日の読売新聞と朝日新聞の記事を比較して、情報公開について考えてみたいと思います。
防衛省は28日、テロ対策特別措置法に基づきインド洋に派遣された海上自衛隊の補給艦がイラク作戦に従事した米空母に給油したとされる問題で、「米側に確認する作業をしている」として、現時点では確認できないことを明らかにした。
海自は2001年12月から今年8月30日までに、11か国に計777回の給油を行ったが、うち105回が補給艦への給油だった。
給油量は計約26万7000キロ・リットル。
[2007年9月28日23時0分 読売新聞]
テロ特措法に基づく給油は約6年の間に777回行われ、そのうちの105回が補給艦に対するものだったと分かります。割合としては少ないですが、それがイラク作戦に使用されたのかどうかは分からないということです。
次に朝日新聞の記事です。
防衛省は28日、テロ対策特別措置法に基づくインド洋での海上自衛隊の補給活動における多国籍軍の補給艦に対する給油実績を初めて公表した。01年度以降で105回、計26万7000キロリットルに上り、給油量全体(777回、計48万4000キロリットル)の55%を占めた。補給艦への給油は、その補給艦からの給油先が不明のため、対イラク作戦などへの転用の疑いが指摘されていた。同省は目的外使用がなかったか調査している。
補給艦経由の「間接補給」の相手国は米英が中心とみられるが、同省は間接補給先の艦船名や時期は相手国の同意が必要として公開しなかった。間接補給が多かった理由は「海上阻止活動に参加する艦船に効率よく給油するため」としている。
同省によると、補給艦への給油は01年度が42回、計9万8000キロリットル、02年度が46回、計13万9000キロリットル。イラク戦争の大規模戦闘が終結した03年度以降は年間2~8回、2000~1万5000キロリットルと急激に減少している。
間接補給をめぐっては、03年2月に海自補給艦「ときわ」から間接補給を受けた米空母「キティホーク」が対イラク作戦に従事していたことが分かり、野党が疑惑を追及している。
[2007年9月28日20時50分 asahi.com]
同じ内容とは言え、量的にかなり違います。そのため、読売では分からなかった点が朝日では分かるものがあります。
例えば、105回の補給艦に対する給油のうち88回までがイラク戦争が激しかった時期に行われていて、その後は激減していること。
そして、全体の給油量の55%までが補給艦に対するものであることなどです。
読売の記事では、補給艦への給油回数は比較的少なく感じますが、朝日の記事によると、総給油量の半分以上が補給艦へのものだと分かります。
そのうち、ほとんどがイラクで大規模な戦闘が行われている時期のものであることも。
かなり怪しくなってきましたね。
もちろん、日本の油がイラク戦争で使われたのではないかという疑惑に関してです。
これに関しては、どちらの記事にもあるように調査中であり、現時点では確認できないということです。
米軍に聞けばすぐに分かるはずですが。
2003年に「キティホーク」が日本から給油を受けてイラク戦争に参加していたのではないかと問題になった際には、当時の福田官房長官と石破防衛庁長官は明確に否定していました。(関連記事 使い道まで分かるわけがない)
「キティホーク」の艦長と駐日米大使が日本に対して感謝の言葉まで述べていたのに、翌日には否定していたわけですが、今になって調査中などと言っています。
今日から本格的に再開される国会でも、テロ特措法に関連してこの問題は取り上げられるはずです。
当時否定した福田氏も石破氏も運よく内閣の中の責任者として答弁する立場にあります。
そこで、あくまでイラク戦争には使われていないと言い張るのか、それとも4年前は嘘だったと認めるのか、若しくは「しらを切りとおす」のか注目です。
いずれにしても、4年前の答弁はその場しのぎ以外の何物でもなかったということです。
同時に各マスコミがどのように報じるのかも重要です。
今日からの国会に改めて注目していきましょう。
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コメント
もそもそさん、こんばんは。
しっかし、やりたい放題に、嘘のつき放題。
もう何を信じろっていうんでしょうか?
世論調査に答える国民も国民です。
だいたいアメリカからの年次報告書で
すべてが命令されている日本が
米軍に聞たって真実が解明されるわけないです。
「えっ?HP?あ~日本人にも英語読める人が
いるのか~!?うっかりしてたよ。」
ってなもんで、
きっと、相談して口裏合わせてくるでしょう。
投稿: ココロ | 2007年10月 2日 (火) 01時10分
ココロ様
こんにちは。コメントありがとうございます。
新たな情報によりますと、政府は日本が補給艦に給油したその先は承知する立場にないとの答弁に決定したようです。
つまり、テロ特措法に基づいて、何処に使われるか分からない給油をしているということになります。少なくとも4年前の「イラク戦争には使われていない」という答弁は嘘だったということです。
この国の政府の誤魔化しには慣れていますが、マスコミはすぐに追及しなくなりますから、なおさら、心あるブロガーたちがいつまでも、しつこく追及することが必要になりますね。
投稿: もそもそ | 2007年10月 2日 (火) 21時26分
TBどうもです。
対米追従主義の外務省に聞かせるよりは、小沢民主党代表にシーファ駐日大使に聞いてもらった方が早いのではないでしょうか。大使は小沢氏に情報提供を約束していたのだから。
もっとも正直に答えるか否かは疑問ですが。
何より米軍のHPに公開されていたことが真実を物語っているでしょう。
福田氏も石破氏もあるいは知っていて知らん顔していた可能性があります、当時。平気で憲法9条を無視していたのでは…。
投稿: 寒北斗 | 2007年10月 3日 (水) 05時31分
寒北斗様
こんにちは。コメントありがとうございます。
これまで自民党は誤魔化してきたのか、本当に知らなかったのか。
最近私は、政治家は本当にあらゆることを知らされていないのではないか、と思うようになってきました。そのくらい無能で、官僚からバカにされているのではないかと。
福田氏、石破氏も真実は今でも知らない可能性はあるかと思います。
いずれにしても、政策は変わらないのが自民党ですが‥‥。
投稿: もそもそ | 2007年10月 5日 (金) 13時09分