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2007年9月23日 (日)

母子殺害で無期懲役

光市母子殺害事件の集中審理が終わった翌日、仙台地裁で、ある母子殺害事件の判決が言い渡されました。
夕刊に非常に小さく扱われたこの事件について、読売新聞から転載します。


宮城県名取市内のアパートで今年1月、無職工藤真紀さん(当時36歳)と長女の敬花ちゃん(当時3か月)が殺害された事件で、交際相手の女性とその間に生まれた子供に対する殺人の罪に問われた同県亘理町逢隈田沢、無職安田敬被告(36)の判決が21日、仙台地裁であった。卯木誠裁判長は「幼いわが子の命まで奪い、人命軽視も甚だしい」として、求刑通り無期懲役を言い渡した。

卯木裁判長は判決で、敬花ちゃんの殺害について、「ほかに現場に誰かが立ち入った形跡はなく、真紀さんが敬花ちゃんと無理心中したと偽装するため、布団を覆いかぶせた」と指摘し、殺害を否認していた安田被告の主張を退けた。

判決によると、安田被告は今年1月1日午後、真紀さんの自宅アパートで、真紀さんの首を革ベルトなどで絞め、さらに敬花ちゃんが寝ている間に、顔に大人用の掛け布団をかぶせ、2人を窒息死させた。

[2007年9月21日14時14分 読売新聞]


この事件は、不倫相手の女性とその間にできた自分の子供を、借金の返済を迫られた男が無理心中を装って殺害したとされる母子殺害事件です。
求刑は無期懲役でした。
そして判決も無期懲役です。
被告側が控訴しなければ無期懲役で確定するのでしょう。

このようにほとんど誰にも注目されない裁判もあれば、全国が注目している裁判もあるわけですが、その裁判の弁護士たちはさまざまな経験をしているようです。


山口県光市の母子殺害事件で、被告の元少年(26)の弁護団に加わっている村上満宏弁護士(愛知県弁護士会)の事務所のネームプレートが、何者かに傷付けられていたことが22日、分かった。村上弁護士の所属事務所は同日までに、器物損壊容疑で愛知県警に被害届を出した。

村上弁護士によると、所属する名古屋法律事務所(名古屋市中村区)の出入り口に掲示したネームプレートが、くぎのようなもので傷付けられているのが8月下旬に見つかった。ほかの弁護士のネームプレートに被害はなかった。

母子殺害事件では、元少年の死刑回避を訴える弁護士への懲戒処分請求が相次ぎ、弁護団のうち4人がテレビ番組で懲戒請求を呼び掛けたとされる橋下徹弁護士(大阪弁護士会)に損害賠償を求め提訴。橋下弁護士は「発言に違法性はない」と反論している。

村上弁護士は「(母子殺害)事件と関係しているかどうかは分からないが、断じて許されない行為だ」としている。

[2007年9月22日21時30分 nikkansports.com]


ネームプレートの傷と裁判での弁護活動との関連性は今はまだ分かりません。
もしかすると、マスコミの論調に煽られた何者かがやってしまったのかもしれません。
ただ、弁護士を非難する言動や懲戒請求などについても同じことですが、煽られたとしてもマスコミは一切責任は取りませんからそのつもりで。
当然、全てが自己責任にされます。

そのうち、マスコミは煽られた人たちを叩く側に回るかもしれません。

その点も気をつけておいた方がいいでしょう。

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コメント

http://www.geocities.jp/y_20_06/index.html
ご覧ください

投稿: | 2007年9月23日 (日) 15時49分

トラックバックありがとうございます。
というか私の方から送ったんですけども。

この事件は、光市母子殺害事件について考える為に非常に重要な意味を持っている事件だと思われるのに、その関連で取り上げているのは、こちらのブログだけのようでした。

現在の日本では、単純に2人を殺害しただけでは死刑を求刑されることすらない。

この事実はハッキリさせておかなければならないと思います。

投稿: RYZ | 2007年9月25日 (火) 16時53分

「母子殺害」という共通性のみに目を奪われていませんか?
この事件は、被害者が赤の他人ではなく、「元交際相手」と「実の子」です。
強盗殺人がつかない限り、基本的に、身内殺しは、他人殺しに比べて、責任(非難の程度)が軽くなる傾向にあります。
特に、被害者が実の子の場合、その傾向は顕著です。
そういう側面を度外視して、「母子2名殺害」という「表面的な共通性」だけで比較するのは適切ではないでしょう。

投稿: 名無し | 2007年9月26日 (水) 00時35分

RYZ様、名無し様

こんにちは。コメントありがとうございます。

確かに「母子殺害」という観点から、2つの事件を並べて書きました。もちろん異なる事件ですから、その点だけで一緒にすること自体かなり無理があります。
そして、名無しさんのおっしゃるように身内殺しは責任が軽くなるというのも、事実だと思います。
ただ、責任が軽くなるという点では、被告人の精神状態や年齢なども関係してくるはずです。これらの妥当性に関しては、私は疑問に思っていますが、少なくとも今までは考慮されてきたと感じますし、光市事件でもこの点は出てきています。

「人を殺したものは死刑で当然だ」
「二人も殺せば死刑で当然だ」
光市事件などに関連して、このような発言を耳にすることがよくあります。
この点で仙台の判決は、現在の日本の裁判では「二人殺しても死刑で当然とは言えない」ということを証明しています。

RYZさんのおっしゃる通りに、事実に基づいた情報が大事なのであり、感情論などをマスコミで言いっぱなしにしたりするのは非常に危険なことだと思います。

投稿: もそもそ | 2007年9月26日 (水) 12時03分

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