年金納付率に見る国の姿勢
ワガママ王子により1週間延ばされた参議院選挙も、明日が投票日となりました。自民党は「年金問題に対する国民の怒りもそのうち治まる」と高を括っていましたが、依然としてその怒りは治まらず、最大の争点は年金問題のようです。
投票日前日、年金に関してこういう記事がありました。
年金納付率いまだ公表されず 野党「選挙前 意図的」
社会保険庁からの重要データの公表が、最近ストップしている。例年6月に発表される06年度の国民年金保険料納付率はまだ明らかにされず、「消えた年金記録」がどれくらいあるかを示唆する年金相談のデータも5月初め以降更新されていない。社保庁は「記録問題への対応に人手を取られ、作業が遅れている」としているが、野党からは「参院選の結果にも影響する数字。意図的に隠しているのでは」との批判も出ている。
04年度の納付率63.6%は05年6月初めに公表。05年度は保険料不正免除問題の影響で遅れたものの、暫定的な納付率を6月半ばに示した。しかし06年度の納付率は、27日現在、公表のめどが立っていないという。
国民年金保険料の未納問題は現行の年金制度の課題のひとつ。参院選で制度の維持を訴える与党に対して、各野党は未納問題を解決するため基礎年金の財源を全額税金とすることを提案する。
現時点で最新データの06年4月~07年2月までの納付率は65.5%で、06年度の目標値74.5%に届かないのは確実。05年度の納付率67.1%を下回る可能性もある。
年金記録の相談に関する集計も、本人にも社保庁にも納付の証拠が見つからないまま調査を終えた記録が3月末時点で約2万件あったことが分かっているが、その後どれぐらい増えたか不明だ。
記録問題を追及してきた山井和則衆院議員(民主)は「納付率も記録相談のデータも、有権者が年金問題について判断するための重要情報。意図的に隠しているとしか思えない」。自民党の鈴木俊一社会保障制度調査会長は「隠すことはありえないし、数字が出ても選挙への影響はない」としている。
[7月28日 朝日新聞]
国民年金保険料の納付率は、例年6月に発表されているようです。それが今年はいまだに発表されていないとのこと。
その理由が意図的なものだとして、野党が問題視しているということです。
納付率が問題となるのは、これが低いと制度の信頼性が疑われ、存立が危うくなるということがあります。
現状はすでにこの状況と思われます。
それでは、本来国民年金は強制加入のはずですから、納付率100%が最も好ましいのかというと、そうでもないらしいのが複雑なところです。
ジャーナリストの岩瀬達哉氏によると、年金は多くの人にとって、支払った保険料よりも受け取る金額が多くなるということです。
逆に国の立場から見ると、受給者が増えるほど支出が増えます。
つまり、未納者が将来受給できなければ、国の財政が助かるわけです。
だから、支払期間が2年しかなく、未納にペナルティーもなく、受給権がなくなるだけなのですね。
そして国としても公表しないですむならば、納付率は低くても問題ではないのです。
ただ、国民としては老後に無年金の場合は生活保護に頼るということになりますが‥‥
今、NHKのお昼のニュースで、生活保護について取り上げていました。その中で、「厚生労働省は各自治体に対し、生活保護の審査を厳しくするように指導している」と言っていました。
既に104万世帯が生活保護を受けているそうです。
今後さらに増えるであろう生活保護に対する支出を少しでも抑えたい、ということなのでしょう。
そもそも、年金や生活保護という国民にとっての最後の拠り所を、少しでも節約しようとする考えがどうでしょうか。
安倍首相によると、この「美しい国」は「改革」により「成長」しているはずなのに。
今さらながら、この国の方向は少し違うような気がします。
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